中学国語「おくのほそ道の定期テスト対策問題」です。
おくのほそ道の定期テスト対策問題
次の古文を読み、問いに答えなさい。
舟の上に生涯を浮かべ、馬の口とらへて老を迎ふる者は、日々旅にして、旅をすみかとす。
古人も多く旅に死せるあり。
予も、いづれの年よりか、片雲の風にさそはれて、漂泊の思ひやまず、海浜にさすらへて、去年の秋、江上の破屋に蜘の古巣をはらひて、やや年も暮れ、春立てる霞の空に、白川の関越えむと、そぞろ神の物につきて心をくるはせ、道祖神の招きにあひて取るもの手につかず、股引の破れをつづり、笠の緒付けかへて、三里に灸すゆるより、松島の月まづ心にかかりて、住める方は人に譲り、杉風が別墅に移るに、
[草の戸も 住み替はる代ぞ ひなの家]
面八句を庵の柱に懸け置く。
【一】次の歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直し、すべてひらがなで書きなさい。
・行きかふ
・迎ふる
・さすらへて
・はらひて
・越えむ
・くるはせ
・付けかへて
・まづ
・替はる
【二】「月日は百代の過客にして」と対句的に表現されている部分を書き抜きなさい。
【三】「日々旅にして、旅をすみかとす」とはそれぞれどんな人のことをいうのか。二語をそれぞれ漢字で書きなさい。
【四】「古人も多く旅に死せるあり」の一文から作者のどんな思いが感じられるか。次から一つ選び、記号で答えなさい。
ア 自分も古人と同じように旅に出て、旅先でひっそりと死にたい。
イ 尊敬する古人のように、自分も旅先で風雅の道をきわめたい。
ウ 古人のように旅先で死なないよう、計画をしっかり立てたい。
エ すばらしい個人が旅先で死んでしまったのは、実にいたましい。
【五】「予」とは誰のことを指しますか。
【六】作者の旅に出たいという気持ちを表した五字で書き抜きなさい。
【七】今回の旅に対する作者の決意がわかる部分を十一字で書き抜きなさい。
【八】「草の戸も 住み替はる代ぞ ひなの家」の俳句で対照的に用いられている語句はどれとどれか。書き抜きなさい。
【九】この文章の成立年代を漢字四字で答えなさい。
【十】この文章の作者名を漢字四字で書きなさい。
おくのほそ道の定期テスト対策問題の解答
【一】
・いきかう (ゆきこう)
・むかうる (むこうる)
・さすらえて
・はらいて
・こえん
・くるわせ
・つけかえて
・まず
・かわる
【二】行きかふ年もまた旅人なり
【三】船頭 / 馬子
【四】イ
【五】(松尾)芭蕉 作者でも可
【六】漂泊の思ひ
【七】住めるかたは人に譲りて
【八】草の戸 / 雛の家
【九】江戸時代
【十】松尾芭蕉
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